「最近使っているモニターが小さくて見づらい」
「不意に倒してしまい、モニターにヒビが入ってしまった」
など、様々な理由で、液晶モニターや液晶ディスプレイの購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
最近では、テレビと同様に4Kの高解像度モニターも数万円で買えるほどになってきましたのでモニター選びも迷ってしまいますよね。
そこで今回は、液晶モニター・液晶ディスプレイの選び方をご紹介します。
主なディスプレイサイズとその特徴
液晶ディスプレイには、主に以下のサイズ区分ができます。
【19インチ以下】
液晶ディスプレイ・モニターの中でも比較的小さな分類。
15インチ以下のモニターであれば、専用のモニター台など買わずとも、机に置いてパソコンの作業をすることもできます。
デュアルディスプレイ(二つの画面を使って作業すること)の二つ目のモニターとしてもオススメのサイズです。
【20~26インチ】
液晶ディスプレイの中でも、大きすぎず小さすぎず、バランスが良いのが20~26インチのサイズです。
液晶ディスプレイ市場の中でもメインのサイズとなっているため、種類が豊富なのも特徴の一つ。
「どのサイズにしようか迷っている」という方は、このサイズを選んでみることをオススメします。
【27インチ以上】
27インチ以上のものは「大画面」と呼ばれています。
画面が大きく、解像度が高い製品が多いため、鮮明な画像や映像を見られるのが特徴です。
重量も他のモニターよりあるため、丈夫な専用の台を設置した方が良いでしょう。
また、「大きすぎて逆に作業がしにくい。ネットが見にくい」と感じる方もいるため、購入前のメジャーなどで実際のサイズをイメージしてから購入するようにしてください。
液晶モニタ・液晶ディスプレイのトレンド
ファッションや家電にもトレンドがあるように、液晶モニター・ディスプレイにもトレンドがあります。最近のトレンド商品は以下になります。
【4K対応】
最近の傾向としては、4K対応の高解像度のものが賑わいを見せています。
4kはフルハイビジョンの4倍の画素数を誇ります。
そのため、映る映像は鮮やかで滑らかであることがほとんど。
動画編集やデザインをしているという方は、4Kのモニター・ディスプレイを候補に入れてみてくださいね。
【フリッカーフリー】
パソコンで作業をしていると、「目がかすむ…」、「目がチカチカする」といった悩みを抱えている方も多いかもしれません。
その原因の一つと言われているのが、パソコンのモニターから発せられているブルーライト(青色光)です。
そのブルーライトの量を減らし、バックライト部分のフリッカー(ちらつき)を低減させた製品には「フリッカーフリー」と表示がされています。
そのため、
- パソコンを長時間使う
- 目が疲れやすい
という方は、こちらのフリッカーフリー機能のついたモニターがオススメです。
モニター選びのポイント
モニターには様々な画面仕様があります。
インターネットを閲覧するだけであれば、そこまでこだわらなくとも良いかもしれませんが、「仕事で使用したい」、「動画編集をしたい」という場合は、画面の仕様や特徴を調べてからモニターを買うようにしましょう。
そのため、本節では、モニターを買う際にチェックしておきたい画面仕様をご紹介します。
【スクエアとワイド】
スクエアとワイドは、液晶モニターの横と縦の比率の種類を表します。
スクエアは5:4、ワイドは16:9または16:10のことが多いです。
スクエアとワイドのどちらが良いかは、好みが分かれるところ。
主にウェブサイトの閲覧や文書作成をすることが多い、という方はスクエアの方が使いやすい傾向があります。
一方で、動画編集や、様々なソフトやアプリケーションを起動しながら使いたい、という方は、ワイドの方が使い勝手が良いと感じることも多いそうです。
というのも、ワイドであれば横の比率が大きいため、複数のブラウザやソフトを開いても、それぞれの画面が重なりにくく、一つの画面で複数のページを見ることができるからです。
【グレア(光沢)とノングレア(非光沢)】
液晶ディスプレイのグレアとノングレアは、「光沢があるかどうか」を表す用語です。
グレアのように光沢があれば、黒が引き締まって見え、鮮やかな印象の画面になります。
ただし、その鮮やかさゆえに、目が疲れやすくなるといった声も。
一方でノングレアには、光沢を消す特殊加工が施されています。
その結果、周りのものが画面に映る映り込みが少ないのも特徴の一つ。
グレアよりもコントラストが低いため、鮮やかさが足りないと感じる方もいるかもしれません。
しかし、その分目には優しいため、長時間モニターを利用したいという方にはノングレアがオススメです。
また、グレアよりもノングレアの方が画面に傷が付きにくいとも言われています。
コントラストとは?
画面の中で、もっとも明るい白と、もっとも暗い黒の明るさの比率を「コントラスト」と呼びます。一般的に、コントラストが高いほど、画面にメリハリが出て鮮やかに感じることが多くモニターであれば、コントラストは700:1~1000:1に設定されていることがほとんどです。
【表示色と解像度】
液晶ディスプレイやモニターを買い換える方の中には、「もっと綺麗な画面を見たい!」という理由を持っている方も多いのではないでしょうか。
そんなときにチェックしておきたいのが、表示色と解像度です。
一般的に、両者とも数が多いほど、滑らかで綺麗な表現になると言われています。
表示色に関しては、約1619万色と約1677万色のモニターが多いです。
1619万色の方が「擬似フルカラー」と呼ばれており、フルカラーのモニターに比べて安価なのが特徴です。
ただし、約1619万色と約1677万色の違いに関しては分からないと答える方も多いです。
そのため、パソコンでデザインや動画編集などをせず、最低限の機能が付いていればいい、という方は擬似フルカラーのモニターを選ぶと良いでしょう。
動画編集やデザインのプロでない場合は、前記しているモニターのサイズや解像度、グレアを見て選べば問題はないでしょう。
ですが、中にはプロを目指し、このページを見ている方もいるかもしれません。
そこで知っておきたい、そのほかのモニターの仕様を簡単に説明します。
応答速度
モニターの応答速度とは、画面の色が白から黒に切り替わる際の時間を示します。
「ms(1msは0.001秒)」という単位で表されることが多く、数字が小さいほど残像のない滑らかな表現になると言われています。一般的には、8ms以下の製品が多いです。
輝度
輝度とは、モニターから発されている明るさの度合いのことです。
主に「cd/m2」という単位で表示されます。
数字が大きいほど、画面が明るいことを表しており、市販の液晶モニターでは300~400cd/m2の製品が多いです。
ドットピッチ
ドットピッチは、画面を構成している画素(ドット)の大きさのことです。
数値が小さいほどドットの密度が高くなるため、精細な画面表示となります。
一般的には、0.26~0.28mmのドットピッチの液晶モニター・ディスプレイが多いです。
LEDバックライト
液晶モニターを背面から照らしている明かりのことをバックライトと呼びます。
その光源にLEDを利用したものがLEDバックライトです。
ほかの光源よりも省電力で、軽いのが特徴。
そのほか、LEDバックライトの方がコントラストが高くなり、鮮やかな画面になるとも言われています。
3D対応
液晶モニターで、説明に「3D対応」と書かれている場合は、立体映像(3D映像)を観ることができます。
ただし、3D対応のモニターの中には、専用のメガネなどが必要となってくる製品もあるため、実際にどの機材が必要なのか、は買う前に調べておくことが必要です。
液晶モニターのパネルの違いとは?
先ほどからも見ている通り、液晶モニターといっても、種類は様々です。
一見、どれも同じように見えるかもしれませんが、パネルにも違いがあるのです。
主なパネルの種類は
- TNパネル
- VAパネル
- IPSパネル
の3つです。
そこで本節では、それぞれのパネルの特徴を見ていきましょう。
【TNパネル】
価格が安く、応答速度が速いという特徴を持っているのがTNパネルです。
ただし、モニターを観る角度によって色が変わってしまうのがデメリットとして挙げられます。
かつては、液晶モニターのパネルとしては、TNパネルが主流でした。
近年では、前述のデメリットが影響してか、メインストリームからは外れてしまいました。
しかし、応答速度が速いため、ゲーム用のモニターとして採用されていることもあります。
【VAパネル】
VAパネルの特徴は、コントラスト比が高く、鮮やかな表現になることです。
「純粋な黒」を表現できるのもメリットと言われており、液晶モニターとして採用されることも増えました。
しかし、視野角が狭いため、斜めから見ると画質が落ちてしまうといったデメリットも挙げられます。
【IPSパネル】
近年採用される数が増えてきているのが、IPSパネルです。
VAパネルよりも視野角が広く、色も安定して表示されます。
その結果、目に優しいといった印象を持つユーザーも多いです。
このように画質の高さではIPSパネルが優位ですが、応答速度が比較的遅めなのがデメリットとして挙げられます。
入力端子をチェックしよう
液晶モニターを買う際には、どの入力端子に対応しているかもチェックしておきましょう。
主な入力端子としては、以下が挙げられます。
- DVI
- D-Sub
- HDMI
- USB
- DisplayPort
- Thunderbolt
液晶モニターやディスプレイでポピュラーなのは、HDMIやUSBです。
そのため、この入力端子があるものを選ぶことをオススメします。
そのほかの液晶モニターの機能やチェックポイント※以下も図解があったほうが親切です
パソコンの周辺機器の開発は日進月歩です。
毎年新製品が発表されることも。
そのため、追加されている機能もバリエーション豊富。
そこでここでは、先ほどまでに出てきていない機能を簡単にご紹介します。
スピーカー搭載モニター
モニターとスピーカーが一体となっているのが、スピーカー搭載モニターです。
別売りのスピーカーをケーブルや電源コードで繋ぐ必要がないため、パソコン周りがゴチャゴチャせず、スッキリした印象になります。
ただし、音質はそこまで高いとは言えません。
そのため、パソコンで音楽鑑賞をしたい、動画編集をしたい、という方は、別売りのスピーカーを買うことをオススメします。
リモコン
液晶モニターの中には、リモコンが付属している製品もあります。
電源のオン/オフのほか、モニターのスイベルやチルト(角度)を動かす機能が付いているものも。いちいち手動でモニターの角度を変えなくとも良いので、リモコンはあったほうが便利です。
スイベル、チルト
液晶モニターの角度を調整する機能のことです。
一般的に、チルトはモニターの上下の位置、スイベルは左右の位置を変更する際に使います。
HDCP
HDCPは、著作権保護技術の一つです。
DVIやHDMIなどのデジタルインターフェースを暗号化する際に使われます。
なお、パソコンからモニターへ送られるデジタル信号が不正コピーされないために、暗号化する機能も付いています。
VESAマウント
VESAとはVideo
Electronics Standards Associationの略称です。
簡単に説明すると、VESAはパソコン用のディスプレイなどの仕様や規格を決めている団体のことを指します。
具体的には、モニターを固定する際のネジ穴の位置や、画面の寸法などを決めています。
MHL
MHLは、スマートフォンなどのモバイル端末をモニターに接続する際に使うインターフェイスのことです。
速いスピードでモバイル端末のデータを送られるのが特徴。
なお、モバイル端末の画面を液晶モニターに出力しながら、充電することも可能です。
カラーマネージメント機能
デザインや写真、動画を扱うユーザーなら、カラーマネージメント機能が付いた液晶ディスプレイがオススメです。
カラーマネージメント機能が付いているモニターには、正確な色を再現するための特殊な色調整ソフトが内蔵されています。その結果、より美しく、綺麗な出力が可能になるのです。
画面分割
液晶モニターの画面を分割して使える機能です。
主に、PIPやPBPが挙げられます。
PIPを使えば、メイン画面の中に、小さめのサブ画面を同時に出力することが可能です。
例えば、メイン画面でゲームをしながら、サブ画面には攻略サイトを映す、といったやり方ができます。PBPは左右を同じサイズに分割して表示する機能のことです。
同期技術
パソコンでゲームを楽しみたい方に知っておいていただきたいのが、モニターの同期技術です。
パソコンでゲームをすると、モニター内がカクカクした動きになってしまいがち。
それを解消するのが同期技術です。
主に、
- G-SYNC(NVIDIA社が開発したディスプレイ同期技術)
- FreeSync(AMD社が開発したディスプレイ同期技術)
が挙げられます。
ちなみに、ゲームのプレイ中の動きがズレることを「テアリング」と呼びます。
そのためパソコンでゲームをするためのモニターを探しているのであれば、「テアリングに強い」、「テアリング防止」といった説明が書かれている製品を見てみましょう。
まとめ
今回はモニターの選び方をご紹介しました。
モニターと言っても、価格やサイズは様々。
また、パソコンでゲームをしたいのか、ただネットを閲覧するだけなのかなど、用途によってもオススメのモニターは変わってきます。
そのため、今回の記事を参考に、自身のモニターの目的や用途に合わせて、ピッタリの製品を探してみると良いでしょう。
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